最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)5641 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人桝井雅生、同小泉英一の上告趣意は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。
所論刑訴三〇一条違反の主張については、第一審第二回公判期日において、被告人
の各公訴事実に対する補強証拠の取り調べが行われており、同条の「犯罪事実に関
する他の証拠が取り調べられた」後とは、必ずしも犯罪事実に関する他のすべての
証拠が取り調べられた後という意味ではなく、自白を補強しうる証拠が取り調べら
れた後であれば足りるのであるから(昭和二五年(あ)第八六五号、同二六年六月
一日第二小法廷決定)、右証拠調手続には何等所論のような違法はない。その他記
録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
昭和二八年三月一三日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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